Stoeckler two-buth development

   シュテックラー二浴現像法
                     1. 問題の発端

ここのところ、銀鉛カメラに入れるのはモノクロフィルムだけで、カラーはデジタルで撮ることにしています。モノクロフィルムは、もちろん、自家現像することになるわけですが、やってみるとコレがなかなか奥深い。フィルムと現像液の組み合わせ、現像時間と温度、攪拌の仕方、etc....。プリントしやすいネガを作るための試行錯誤と苦悩の日々...

先ずフィルムの選択です。当初コダックのT-Max400を使っていたのですが、これがなかなかのジャジャ馬フィルムであってコントロールがムツカシイということは、現像した経験のある人ならおわかりいただけるでしょう。なにせハイライトはグ〜ンと伸びてカチカチに、シャドウはヌメーッとしてしまってホントに許し難いネガになってしまうのです。ハイライトを抑えるためにマイクロドールで減感現像してみたりしたのですが、やはり納得のゆく結果が得られませんでした。

感度100のフィルムには、フジのアクロスという素晴らしい奴が存在します。アクロスにミクロファインの組み合わせはかなりイイ線いってます。アクロスは長巻をパトローネに詰めて愛用しているのですが、しかししかし、400の感度が必要な状況は多々あるのでして、さらに場合によっては1600を使ったり増感もしなくちゃならないわけです。

感度400問題に関しては当面の解決をみました。オリエンタルのオリパン400が生産中止になって、これの在庫を大量に買ったからです(超格安だったもので...)。400は当分のあいだコレを使い続けることになったので、無茶な増感現像をしたりして日々遊んでおるわけですが、そうするといざ現像というときに、100や400、これは二段増感、え〜っとこれは何だっけ、ということになるわけで、さらには最近フォルテパンやフォマパンとか東欧のフィルムなんかも使ってみたりして、これらをそれぞれ現像するのに液温や現像時間を微妙に変えたり、ああもうホント手間が掛かって実に腹立たしい瞬間が多々あるのです。さらにさらに、フィルムに合わせて現像液自体を変えたりするとその煩雑さはもう自乗化してしまうわけですね。

それだけではありません。自家現像・プリントを本格的にやりはじめると、既に撮影する段階で、どんなふうに現像してあんな感じでプリントを... とか考えるようになってくるわけで、そうするとフィルム一本ずつ現像法を調整するなんてことになり、もはや収拾がつかない状況に追い込まれてくるのです。もちろんそこまでヤルというのもそれはそれで楽しいのですが、そこまでやらんでもいいゾっていうのもあるわけで(殆どはいい加減な写真を撮ってますので)、この辺りの問題を一挙に解決してくれる現像法はないものか、思案していたのですが...

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